万有引力をイラストと例題で簡単理解!【万有引力・クーロン力】

万有引力をイラストと例題で簡単理解!【万有引力・クーロン力】

イラストと例題を使って万有引力を解説していきます!

万有引力のイメージをイラストから理解して、例題を通して公式の使い方をマスターしてください!

ワニ塾長

実は、クーロン力(=”プラスとマイナスが引き合う力”)も万有引力と似たような考え方なんだ!それについても解説するよ!

万有引力とは

万有引力の公式

2つの物体には以下の図の\(F\)のように引力が働き、お互いが引き合っている。
この力\(F\)を万有引力という。

このような法則を、ニュートンが発見した。

2つの物体に働く万有引力は、作用反作用の関係になっている。
そのため、それぞれ大きさが等しい。

また、2つの物体の質量を\(M、m\)とし、2物体間の中心間距離を \(r\) とすると、

万有引力\(F\)は以下のような式になる。

\[\displaystyle F=G\frac{Mm}{r^2} \quad (G\ :\  \mathrm万有引力定数)\]

万有引力は天体レベルの重い物体になった時に考える

すべての物体間に万有引力が働くため、人と人の間にも万有引力は働く。

しかし、万有引力定数\(G\)は非常に小さな値(\(10^{-11}\)ほど)であり、
\(M\)や\(m\)が非常に大きくないと、万有引力\(F\)は非常に小さくなる。

実際、50 kgの人と人(2.0 m離れている)に働く万有引力を計算すると、およそ\(10^{-8}\)である。

通常、地球などの天体(=非常に重い物体)が登場してこない限り、万有引力は無視できるくらい小さい。

重力≒万有引力

いままでさんざん出てきた重力は、物体が地球から受ける万有引力とぼぼ等しい。

ただし、ほぼ等しいといったのは、厳密にはもう1つ考慮する力があるからだ。

それは、地球の自転による遠心力である。

以下の図のように、万有引力と遠心力の合力が、重力となる。

遠心力は、大体万有引力の1/100以下くらい小さいので、
問題によっては無視をする場合も多い。

地球の自転を無視をする(=遠心力を無視する)場合は、重力=万有引力となるので、
地球の質量を \(M\)、物体の質量を\(m\)、重力加速度を\(g\)とすると、\[mg= G\frac{Mm}{r^2}\cdot\cdot★\]となる。

 

この式は、以下の問題ように、万有引力定数が問題文で与えられていないときに、よく使う。
詳しくは、以下の練習問題を見て欲しい。

例題

例題:地球の質量を\(M\)、半径を\(R\)とする。このとき、地表から高さ\(h\)の地点にいる物体(質量を\(m\))が受ける万有引力(=重力)を求めよ。ただし、地球の自転の影響は無視し、地表での重力加速度を\(g\)とする。

解説:

万有引力の公式\(\displaystyle F=G\frac{Mm}{r^2}\)に、代入していく。

このとき、中心からの距離 \(r\)は、\(r=R+h\)より、

\(\displaystyle F=G\frac{Mm}{(R+h)^2} \cdot\cdot①\)

また、この問いでは、万有引力定数\(G\)が与えれていないので、答えに含めてはいけない。

万有引力定数が問題文にない場合、地表付近での重力=万有引力(1.3で述べた★式)を使い、Gを消す。

つまり、今回の場合は、以下のようになる。

\(\displaystyle mg=G\frac{Mm}{R^2}\)

この式を変形すると、\(GM=gR^2 \cdot\cdot②\)

②を①へ代入すると、

\(\displaystyle F=\frac{(gR^2)m}{(R+h)^2}=mg(\frac{R}{R+h})^2\)・・答え

となる。

静電気力

クーロンの法則

万有引力と似たような力にクーロン力がある。

これは、”プラスの電荷とマイナスの電荷は引き付け合う”というものであり、イメージはしやすいであろう。逆に、”プラスとプラスは反発する”。

2つの点電荷の電気量を\(Q、q\)とし、距離を\(r\)とすると、クーロン力の大きさ\(F\)は以下のようになる。\[F=k\frac{|Qq|}{r^2}\quad(k\ :\  \mathrm比例定数)\]

場合によっては、\(\displaystyle k=\frac{1}{4πε}(ε\ :\  \mathrm誘電率)\)となる。

\(ε\) は、電荷の周りの媒質(ex:空気、水)などによって変わる定数である。問題文で与えられている場合が多い。

絶対値がなぜついているのは、以下で説明する。

クーロン力の大きさと向きの考え方

たとえば、以下のような状況の場合のクーロン力の大きさを求める。

絶対値が付いていないと、

\(F=\displaystyle k\frac{Qq}{r^2}=k\frac{(+2.0)(-2.0)}{1.0^2}=-4.0k\)

となり、マイナスになってしまう。

マイナスの電荷がある場合でも、クーロン力の大きさがプラスになるように(以下の式)、絶対値がついている。

\(F=\displaystyle k\frac{|Qq|}{r^2}=k\frac{|(+2.0)(-2.0)|}{1.0^2}=+4.0k\)

一方、クーロン力の向き(引き合うのか反発なのか)は、電荷のプラスとマイナスの関係から、判断すればよい。

つまり、プラスとマイナスなら引き合い、プラスとプラスorマイナスとマイナスなら反発する。

複数のクーロン力の足し合わせ

上では、2つの点電荷の話をしたが、以下のように3つの点電荷がある場合を考える。

点電荷Aに注目して考えると、クーロン力は以下のように図示することができる。
(黒矢印:AとB間のクーロン力、青矢印:AとC間のクーロン力)

よって、Aに働くクーロン力の「合力」は、以下の赤矢印になる。

例題演習

例題:下図のように、点電荷A(電気量\(+q\))、B(電気量\(-q\))、C(電気量\(-q\))が、AB間距離=\(l\)、AC間距離=\(l\)となるように配置する(\(q>0\))。このとき、Aに働くクーロン力の合力の大きさを求めよ。ただし、クーロン力の比例定数を\(k\)とする。

解説:

以下の図の赤矢印の大きさを求めればよい。(黒矢印:AとB間のクーロン力、青矢印:AとC間のクーロン力)

まず、黒矢印:AとB間のクーロン力の方から求める。

クーロン力の公式(\(F=\displaystyle k\frac{|Qq|}{r^2}\))に、\(Q→+q、q→-q、r→l\)を代入。

\(F=\displaystyle k\frac{|(+q)×(-q)|}{l^2}=\displaystyle \frac{kq^2}{l^2}\)

 

次に、青矢印:AとC間のクーロン力は、同じように公式へ代入し、

\(F=\displaystyle k\frac{|(+q)×(-q)|}{l^2}=\displaystyle \frac{kq^2}{l^2}\)

よって、両方大きさが等しく、黒矢印の大きさ=青矢印の大きさである。
つまり、以下のように、黒、青、赤の矢印は、45°の直角二等辺三角形の関係になる。

よって、\((\mathrm赤矢印(合力)の大きさ)=\sqrt{2}×(青矢印の大きさ)= \displaystyle \sqrt{2}\frac{kq^2}{l^2}\)・・答え

まとめ

いかがでしたか?

今回のポイントは以下です。

2つの物体に万有引力が働き、引き合っている。万有引力\(F\)は、\[\displaystyle F=G\frac{Mm}{r^2}\quad(G\ :\  \mathrm万有引力定数)\]

2つの点電荷の電気量を\(Q、q\)とし、距離を\(r\)とすると、クーロン力の大きさ\(F\)は以下のようになる。\[F=k\frac{|Qq|}{r^2}\quad(k\ :\  \mathrm比例定数)\]

万有引力は力学の分野で、クーロン力は静電気の分野で、登場します。
お互い登場する場所は違いますが、似たような考え方の力です。

セットでマスターしておきましょう!

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