係り結びをマスターしよう!例文で徹底解説【古典・古文】

係り結びをマスターしよう!例文で徹底解説【古典・古文】

係り結びは、高校の古典文法の中で最初に覚える事項のひとつです。

ここでつまづいてしまうと、高校古典文法のはじめからコケてしまうことに……!

でもそんな係り結び、実は要点さえつかんでしまえばすぐにマスターできるんです。

この記事を読んで、係り結びをサクッとマスターしてしまいましょう!

係り結びとは

『係り結び』とは、「ぞ」「なむ」「や」「か」「こそ」などの助詞が文中に出てきた時に、その文末の活用形が通常とは違う形に変化する、古典のルールです。

係り結びに使われる「ぞ」「なむ」「や」「か」「こそ」などの助詞は、「係助詞」と呼ばれます。

どのように文末が変化するかは、係助詞の種類によって決まります。

係り結びの基本的なルール

係助詞の種類によって、文末の活用形がどう変わるのかが決まっています。

しっかりと暗記するようにしましょう。

「ぞ」「なむ」「や」「か」は連体形

例文を見てみましょう。

「その中に、もと光る竹なむ一筋ありける。」(竹取物語)

小学校や中学校でもおなじみの竹取物語の冒頭です。

係助詞「なむ」の影響で、過去の助動詞「けり」が連体形に活用し、「ける」となっています。

ほかの例文も見てみましょう。

「人はいさ 心もしらず ふるさとは 花むかしの 香ににほひける」(紀貫之、古今集)

【係助詞「ぞ」の影響で、過去の助動詞「けり」が連体形「ける」に変化】

「春の夜の 闇はあやなし 梅の花 色こそ見えね 香 隠るる」(古今集)

【係助詞「や」の影響で、ラ行下二段活用動詞「隠る」が連体形「隠るる」に変化】

例を見てみれば、そんなに難しくない文法に見えてきませんか?

「こそ」は已然形

例を見てみましょう。

「滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ」(藤原公任)

係助詞「こそ」の影響で、詠嘆の助動詞「けり」が已然形の「けれ」に変化しています。

“「こそ」は已然形! そのほかは連体形!” と覚えてしまいましょう。

現代語訳の仕方

係り結びを含む文が、現代語訳の問題として出題されることもあります。

係り結びの訳し方をきっちり押さえておきましょう。

「や」「か」は疑問 or 反語

『疑問』だと「~だろうか。」、『反語』だと「~だろうか、いやそうではない。」という訳になります。

疑問と反語の見分け方は難しいですが、現代語訳の問題として出る場合には圧倒的に反語のパターンが多いです。

とりあえずは反語で訳してみましょう。

それで前後の文との関係がおかしかったら、疑問に訳し直しましょう。

「ぞ」「なむ」「こそ」は強調

この3つは『強調』の働きを持ちますが、現代語訳のときには特に訳し出す必要はありません。

例外的な係り結び

ここまでを押さえたら、とりあえず係り結びの基本はマスターできています。

しかし、係り結びにはいくつかの例外があります。

ここを習得できたら、係り結びは完璧です!あとひとふんばり頑張りましょう。

結びの省略

係り結びを含む文で、文末の述語が推測できる場合、その述語が省略される場合があります。

それに伴って、係り結びの影響を受ける活用語が無くなるときがあります。

例を見てみましょう。

「異説を好むことは、浅才の人のかならずあることなりと。」(徒然草)

このとき、係助詞「ぞ」のあとの「あらむ」(「あり」未然形+推量の「む」連体形)が省略されて係助詞「ぞ」の影響をを受ける活用語が無くなっています。

この「結びの省略」を利用して、「省略されている文末を補え」という問題が出ることもあります。

補う言葉はほぼ決まっているので、覚えてしまいましょう。

・にか ⇒ 「あらむ」「ありけむ」
こそ ⇒ 「あらめ」「ありけめ」
なむ ⇒ 「言ふ」「聞く」「思ふ」

結びの消滅(結びの流れ)

係助詞を含む文が、完結せずに接続助詞を伴ってさらに続くと、係り結びによる文末変化がなくなるときがあります。

例を見てみましょう。

「それはさこそおぼすらめども、おのれは都に久しく住みてなれて見侍るに……」(徒然草)

係助詞「こそ」がありますが、文が接続助詞「ども」で続いているため、係り結びの変化がなくなっていますね。

困惑構文

「もぞ」「もこそ」を含む文は、困惑構文と言って、「~したら困る」という意味を表します。

例を挙げると

「雪もぞ降る」 ⇒ 雪が降ったら困る

というような感じです。

「もぞ」は係助詞「ぞ」を含むので結びは連体形、「もこそ」は係助詞「こそ」を含むので結びは已然形になります。

文中の『「こそ」~已然形、』 構文

文中に「こそ~已然形」の形が出てくると、逆接の意味になります。

例を挙げると、

「八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見え 秋は来にけり」(恵慶法師)
現代語訳:つる草が茂っている家は荒れていて寂しく人の姿は見えないが、秋は来たのだなぁ。

「こそ」の後に打ち消しの助動詞「ず」の已然形である「ね」が置かれて、逆接の意味を表しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

まずは係り結びの基本的なルールを押さえて、それから例外的なルールを根気強く覚えていきましょう。

係り結びはきちんと覚えれば忘れづらく、得点源になります。

しっかりマスターして、古典文法を完成させていきましょう!

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