増減表の書き方と極値の求め方【5分で理解!増減と微分!】

増減表の書き方と極値の求め方【5分で理解!増減と微分!】


1  関数の増減とは

以下の図のように、「関数(グラフ)が増加しているのか、減少しているのか」を判定する方法について、今から考える。

1-1 増減と傾きの関係~イメージ図付き~

まずは、坂道を想像して欲しい。

登り坂(→関数で言えば「増加」のイメージ)を進む場合、当然、1歩進めば登ることになる。つまり、傾きは”プラス”のイメージ。(当然といえば当然だが)。

一方、下り坂(→関数で言えば「減少」のイメージ)を進む場合、当然、1歩進めば下ることになる。つまり、傾きは”マイナス”のイメージ

これを、数学的に見ると、以下のようになる。

つまり、以下のイメージである。

関数が増加↔傾き正
関数が減少↔傾き負

関数\(f(x)\)の傾きを数学的に厳密に評価するには、どうしたらよいか。それは、微分係数\(f’(x)\)を求めればよい。それについて、次のセクションで見る。

1-2 増減と微分の関係

微分係数\(f’(x)\)= 傾き、はすでに接線の単元で学んだ事項である。

つまり、

\(f’(x)>0\)→傾きが正、
\(f’(x)<0\)→傾きが負

である。

よって、

関数が増加 ↔ 傾き正 ↔ \(f’(x)>0\)
関数が減少 ↔ 傾き負 ↔ \(f’(x)<0\)

である。

つまり、\(f’(x)\)の正負を調べれば、関数の増減が分かる。

具体的に見ていかないと分かりづらいので、次のセクションでみていく。

1-3 例題

例題:\(f(x)=x^2+2xは、x>0\)で増加するか減少するか調べよ。

解説:
\(x>0\) の条件付きであるので、
\(x>0\) で\(f’(x)\)の正負を調べれば、増減が分かる。

\(f’(x)=2x+2\)
\(x>0\)のとき、\(2x>0\)で、\(2x+2>2\)である。
よって、\(x>0\)では、\(f’(x)>0\)。

ゆえに、\(x>0\)で\(f(x)\)は増加する。
※実際に\(x^2+2x\)のグラフを書けば、確かめることができる。

2  増減表作成の前に

本題の増減表作成の前に、作成の際に使う便利な考え方を紹介する。

2-1 微分係数の正負判定法 ~グラフの利用~

たとえば、さきほどの \(f’(x)=2x+2\) の正負を判定する際、グラフを利用して調べることもできる。以下のように、\(2x+2\)のグラフを書けば、\(x>0\)で\(f’(x)\)が正と分かる。

\(f’(x)\)が一次関数だと、便利さが分からないが、二次関数だと少し便利になる。

たとえば、\(f’(x)=x^2―5x+4=(x-1)(x-4)\)の正負を調べる場合。下図のようにグラフを書けば、楽に調べることができる。

グラフを書くと、\(f’(x)\)の正負が下図のように視覚的にすぐに分かる。

よって、
\(x<1,x>4\)では、\(f’(x)\)>0(→微分前の関数 \(f(x)\) は増加)。
\(1<x<4\)では、\(f’(x)<0\)(→微分前の関数 \(f(x)\) は減少)。

ちなみに、\(x=1、4\)では \(f’(x)=0\) であり、増加も減少もしない。
このグラフの活用は、増減表の作成の際によく使うので、覚えておこう。

2-2 例題

例題:\(f’(x)=-2x^2+3x-1\) の正負を調べよ。

解説:まずは、\(f’(x)=-2x^2+3x-1\) のグラフを書く。
\(f’(x)=-2x^2+3x-1=-(2x-1)(x-1)\)より、グラフは以下のようになる。

よって、\(\frac{1}{2}<x<1\)  では、\(f’(x)>0\)(→微分前の関数 \(f(x)\) は増加)。
\(x<\frac{1}{2},\ x>1\)  では、\(f’(x)<0\)(→微分前の関数 \(f(x)\) は減少)。
\(x=\frac{1}{2},\ 1\)  では、\(f’(x)=0\)。

3 増減表

いよいよ、本題の増減表の作成に入る。以下では、具体的な作成ステップを紹介し、例題の演習もする。

3-1増減表作成のステップ

\(f(x)=x^3-3x^2\) の増減表の作成を例に、解説する。

Step① \(f’(x)\) を求める。(上で見たように増減は\(f’(x)\)の符号と対応しているため)

→\(f’(x)=3x^2-6x\)

Step② \(f’(x)=3x^2-6x\)の符号を調べる。その際、2で見たようにグラフを書き、判定すると便利である。

→\(f’(x)=3x^2-6x=3x(x-2)\)より、グラフは以下のようになる。

よって、

\(x<0,\ x>2\)  では、\(f’(x)>0\)(→\(f(x)\)は増加)。
\(0<x<2\)  では、\(f’(x)<0\)(→関数\(f(x)\)は減少)。
\(x=0,\ 2\)  では、\(f’(x)=0\)。
Step③ step②の結果を以下のように表にする。

 

Step④ \(f(0)\) と \(f(2)\) の値を書き、それも表に書き入れる。

以上で増減表は完成した。ちなみに、表を参考に、\(f(x)=x^3-3x^2\) のグラフを書くと以下のようになる。

それではこれを踏まえて、2題例題を見る。

3-2 例題その1

例題:\(f(x)=-x^3+18x\) の増減表を作成せよ。

解説:3-1で見たように、step①~④に沿って、解いていけばOK。

Step① \(f’(x)\)を求める。

→\(f’(x)=-3x^2+18\)

step② \(f’(x)=-3x^2+18\) の符号を調べる。
その際、2で見たようにグラフを書き、判定すると便利である。→ \(f’(x)=-3x^2+18=-3(x^2-6)=-3(x-\sqrt{6})(x+\sqrt{6})\)より、グラフは以下のようになる。

よって、\(-\sqrt{6}<x<\sqrt{6}\)  では、\(f’(x)>0\)(→\(f(x)\)は増加)。
\(x<-\sqrt{6},\  x>\sqrt{6}\)  では、\(f’(x)<0\)(→\(f(x)\)は減少)。
\(x=-\sqrt{6},\   \sqrt{6}\) では、\(f’(x)=0\)。
Step③④ step②の結果を以下のように表にする。\(f(-\sqrt{6})\)と\(f(\sqrt{6})\)の値を書き、それも表に書き入れる。

グラフを書くと、

3-3例題その2

3-2とは少し様子が違う増減表について、例題を通してみていく。

例題:\(f(x)=-x^3\)の増減表を作成せよ。

解説:
同じくstep①~④に沿って解き進めればよい。ここでは、詳細は割愛する。
\(f’(x)=-3x^2\) である。このグラフを書くと、以下のようになる。

すると、\(x=0\) では、\(f’(x)=0\) であるが、それ以外ではすべて負である。よって、増減表は以下のようになる。

よって、グラフは以下のようになる。

4 極値

4-1極値とは

さきほど3-2で作成したグラフをもう一度見てみる。

この中で、\(x=\sqrt{6}\) での \(y=12\sqrt{6}\)が極大値である。
極大値のイメージは、「狭い範囲で見ると、山の頂点になっているところ」である。もう少し固く言うと、

極大値とは、局所的に見たら最大値であるところ。

である。
こうなると、極小値が\(x=-\sqrt{6}\) での \(y=-12\sqrt{6}\)であると予想できる人もいるであろう。その通りである。
極小値のイメージは、「狭い範囲で見ると、谷になっているところ」である。もう少し固く言うと、

極小値とは、局所的に見たら最小値であるところ。

である。

4-2 極値の求め方

数2の範囲では、増減表(グラフ)を書く方法しかない。答案でも、グラフを書き、4-1で説明したように、極大・極小値を求めればよい。

また、有名な話だが、\(f’(x)=0\) を満たす \(x\) が、極値になるとは限らない。
3-3のようなグラフの場合、\(x=0\) で \(f’(x)=0\) だが、グラフを見れば明らかなように極値ではない。
このような場合もあるため、極値を求めるには、増減表(グラフ)を書く必要がある。

4-3例題

例題:\(f(x)=-x^3+3x^2\)の極値を求めよ。

解説:

(答案に書く想定で以下に記す。「分かりやすい解説」としては、雑かもしれない。)

\(f’(x)=-3x^2+6x=-3x(x-2)\)である。
よって、増減表を書くと、以下のようになる。

そして、グラフを書くと、以下のようになる。

よって、極大値は、\(x=2\) のとき4。極小値は、\(x=0\) のとき0である。

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